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「平成29年地価公示」、各社・団体トップがコメント

 国土交通省が21日に発表した「平成29年地価公示」結果について、業界団体・企業のトップから以下のようなコメントが発表された(以下、順不同)。

(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 会長 伊藤 博氏
(公社)全日本不動産協会 理事長 原嶋和利氏
(一社)不動産流通経営協会 理事長 田中俊和氏
(一社)不動産協会 理事長 木村惠司氏
三井不動産(株) 代表取締役社長 菰田正信氏
三菱地所(株) 執行役社長 杉山博孝氏
住友不動産(株) 代表取締役社長 仁島浩順氏
東急不動産(株) 代表取締役社長 植村 仁氏
野村不動産(株) 代表取締役社長 宮嶋誠一氏
東京建物(株) 代表取締役 社長執行役員 野村 均氏


◆(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 会長 伊藤 博氏

 平成28年の全国の地価は、全国の全用途平均が2年連続上昇となった。 用途別では住宅地が下落から横ばいに転じ、商業地は上昇基調を更に強めた。特に地方4市では全ての用途で4年連続の上昇となり、上昇幅も拡大、三大都市圏の上昇率を上回った。その他の地方では依然下落が続いたものの下落幅は全ての用途で縮小し、概ね堅調な推移をみせた。雇用情勢の改善、金融緩和や住宅ローン減税等を背景に、地価回復傾向が地方圏への着実な波及を示したことは歓迎したい。

 本会が三カ月に一度全国で実施しているDI調査でも、実績値で土地の価格指数はH28年が3.7に対しH29年は5.5と改善した。地域では、関東、近畿、九州地区が高い値を示している。地方都市の商業地を中心に需給の逼迫が見られたり、利回りの良い収益物件に投資マネーが流れ込んでいる状況があるようだ。しかし一方で、地域間格差が鮮明になってきている点や、賃貸物件の新築着工戸数の増加に伴う既存物件の利回り低下による需要の先細りは懸念材料だ。

 平成28年は、首都圏で中古マンションの成約戸数が新築分譲マンションの販売戸数を初めて上回るなど、顧客の中古物件に対する志向は高まってきている。

 住宅ストック流通の担い手である我々としてもこうした新たな潮流をとらえ、インスペクション・瑕疵保険制度の研修の充実等による普及啓発と税制措置の活用により、更なる市場活性化に鋭意取り組むとともに、国が進める中古住宅市場活性化策や空き家に係る諸施策に期待したい。

◆(公社)全日本不動産協会 理事長 原嶋和利氏

 平成29年の地価公示によれば、昨年に引き続き、住宅地・商業地ともに総じて上昇基調ないしは改善基調にあることは前向きに評価できる。
特に、地方圏において、地価の下落幅が縮小傾向を示していること、また、一部の地方都市においては三大都市圏の上昇率を上回っていることなど、地価上昇の機運が地方の都市部にまで浸透してきていることの現れではないか。

 欲を言えば、3年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックを控え、国の施策する「国土強靱化」計画に沿って、インフラの整備・防災対策の強化等の施策の展開により、首都圏を中心に、街としての安全性や快適性などの機能が向上・充実し、これに伴う地価の更なる好転を期待したいところである。

 だが、その一方で、楽観的にばかりなれない点もある。
 確かに、景気は回復基調にあり、地価は順調に上昇・回復ぶりを示しているが、我が国では、少子高齢化、人口減少の急速な進展、空き家の増加などの喫緊の課題に加えて、若年・子育て世代となるべき30代の所得の伸び悩みや貯蓄額の低下傾向がみとめられる。

 さらに、平成31年10月には、再び、消費増税が行われる予定にあることも見過ごせない。
 商業地域を中心として今ある旺盛な不動産市場が再び、冷え込まないように政府におかれては、引き続き、住宅・土地取得に係る軽減措置を始め、若年世帯・子育て世帯、そして高齢者世帯に対する居住支援策を通じて、住宅市場の需要喚起を強く推進していただくことを期待したい。

 そのためにも、本会では、積極的に土地住宅政策及び税制措置等に関する調査・研究を進め、真に豊かな国民生活に向けて必要となる政策提言を行っていくこととしている。

◆(一社)不動産流通経営協会 理事長 田中俊和氏

 今回の地価公示をみると、三大都市圏と地方の四市の地価は、全用途平均で4年連続の上昇となった。住宅地が低金利や住宅ローン減税の効果等で小幅上昇、商業地は外国人観光客の増加やホテル需要の高まり等により上昇基調を強めていることは、地価の安定的回復を示すものと評価している。

 東日本不動産流通機構、近畿圏不動産流通機構によると、昨年1年間の全物件の成約平均価格は共に約4%のプラス、特に中古マンションの成約価格は5%強と上昇基調が継続し、法人による投資需要も相変わらず強いものがあるので、今回の地価公示は現場の相場観に近いのではないか。レインズの全物件の取引件数も高水準な状況で推移しており、消費者の「低金利で買い時」の声は強く、足元の流通市場は引き続き堅調だ。

 今後も、金融緩和の継続や政策効果等により、実需の住宅取得ならびに法人・個人による不動産投資は引き続き活発に推移するとみられ、地価はしばらく回復が続くものと思われる。

 わが国の持続的経済成長に向け、今や既存住宅流通市場の拡大は住宅政策の重要なテーマとなっている。現下では、宅建業法改正に伴いインスペクションの導入に向け準備が進められているほか、新たな住宅循環システムの構築のための様々な取組みが進行中である。当協会は、大手・中堅の不動産流通企業を会員とする団体として、新たな仕組みづくりに関して意見を具申し、また制度の浸透や提案を行うなど、安心で魅力ある不動産流通市場の構築に鋭意取り組んでいく。

◆(一社)不動産協会 理事長 木村惠司氏

 平成29年の地価公示は、 全国平均では2年連続上昇し、住宅地は9年ぶりに横ばい転じた。三大都市圏では住宅地・商業とも引き続き上昇し、 地方圏下落率がより縮小するなど、不動産に対する需要が堅調に推移する中、地価の回復傾向が持続していると評価している。

 我が国経済は緩やかな回復を続けているが、一部に弱さも見られ、世界経済の先行きも不透明な状態にある中、こうした地価の回復の動きをより確実なものとし、デフレからの脱却と力強い成長につなげていかなければならない。
 そのためには、引き続き、国内投資の促進と生産性向上を実現する成長戦略を強力に推進し、経済成長の重要な原動力である都市の国際競争力を高め、国全体の経済を牽引するとともに、内需の柱である住宅投資を活性化し、住宅市場を安定的に推移させていくことが不可欠だ。

 人口減少、高齢化などの社会構造の変化が本格化する中、我々としても、2020年の東京五輪やその先も見据え、時代を先取りするまちづくりの推進と豊かな住生活の実現に向け、貢献して参りたい。

◆三井不動産(株) 代表取締役社長 菰田正信氏

 平成29年の地価公示では、三大都市圏および地方四市を中心に地価の上昇が継続しており、全国・全用途平均が2年連続で上昇し、住宅地においても9年ぶりに下落を脱して横ばいに転じた。

 首都圏のマンション市況については、供給量の減少傾向が続いているものの、低金利や雇用の底堅い動きが続いていることから、都心エリアや駅近物件など比較優位にある物件を中心に概ね好調に推移している。一方、販売価格が高位で推移していることなどから、物件によっては顧客の検討期間の長期化や様子見といった状況も見られ、今後の動向を注視している。

 オフィスビルについては、概ね堅調な企業業績に加え、オフィスの増床や拡張移転等の動きが引き続き見られる。東京都心においては募集賃料の上昇が継続し、また地方都市においても増床ニーズなどテナント需要の拡大から、空室率の改善傾向が続いている。
 今後も、BCP対応や省エネ対策に優れ、人材確保や生産性向上に資するビルへの需要の拡大が続くとみている。

 不動産投資市場においては、オフィス賃料上昇基調や低金利が継続し、また物流施設やヘルスケア施設等、投資対象不動産の多様化も進み、投資家の投資意欲は引き続き高い。

 当社グループにおいては、時代の変化を見据えながら、地域の特性を生かした魅力ある「街づくり」を進め、日本経済の力強い成長のために一層貢献していきたい。

◆三菱地所(株) 執行役員社長 杉山博孝氏

 平成29年の地価公示は、三大都市圏では商業地を中心に引き続き上昇するとともに、地方部でも札幌・仙台・広島・福岡の地方四市を含む中枢都市で上昇幅が拡大し、その他の地域でも下落率が縮小するなど、地価の回復をよりはっきりと感じることができるようになった。

 当社ビル事業においても、立地改善や、働き方改革・生産性向上の為の集約・拡張移転需要が顕在化し、空室率が低下、賃料の上昇が見られている。旺盛なオフィス需要を受け、2017年3月末時点の東京・丸の内における予想空室率は2%程度である。2018年秋に竣工する「(仮称)丸の内3-2計画」は、既に8割のテナントが決まっている。

 地方部では、堅調な地元経済によってオフィスマーケットが支えられている広島県で「新広島ビルディング建替計画」を始動させ、2019年秋の竣工を目指すなど、中枢都市での建て替え案件も出てきている。

 商業地においては、外国人観光客の増加によるホテル需要の高まりに対応する為、「(仮称)大阪島之内ホテル計画」「(仮称)西浅草三丁目ホテル計画」など複数のホテル計画を推進している。工業地においては、eコマース市場の成長により大型物流施設の需要が根強く、当社においては、神奈川県で推進中の「ロジクロス厚木」など物流施設事業を強化している。

 住宅においては、継続する低金利環境や住宅ローン減税等の施策により、駅近など利便性の高い物件の需要は引き続き旺盛で堅調に推移している。個別物件では、東京都品川区において、全戸が1億円以上の高額物件「ザ・パークハウス 白金長者丸」(総戸数34戸/2017年3月引渡予定)は、2016年4月に販売開始し、現時点で全戸完売。地方部でも、福岡県福岡市の「ザ・パークハウス 桜坂サンリヤン」 (総戸数322戸/2018年10月竣工予定)は、2016年3月に販売を開始し、竣工時期が1年以上先にも関わらず6割が契約済と好調な販売状況である。

◆住友不動産(株) 代表取締役社長 仁島浩順氏

 今回の地価調査では、全国で住宅地が9年ぶりに下落から横ばいに転じた。三大都市圏及び地方四市では、住宅地・商業地ともに4年連続の上昇となり、発展に伴い人口の集中傾向にある大都市を中心として上昇基調となった。

 今年度は、経済の先行き不透明感が続き、建設工事費の高止まりが依然として懸案であるなど、不動産市況を取り巻く環境は楽観できない情勢にあるものの、東京のオフィス市場では、好調な企業業績を背景に、拡張移転など積極的な需要が堅調であり、引き続き空室率は低下、賃料も上昇傾向であった。また、分譲マンション市場も、首都圏・地方大都市圏ともに利便の高まる都心物件を中心に、新築・中古とも需要は依然として堅調に推移した。

◆東急不動産(株) 代表取締役社長 植村 仁氏

 今回の地価公示では、三大都市圏で住宅地・商業地ともに上昇が継続していることに加え、全国的にも住宅地が9年ぶりに下落から横ばいに転じ、商業地も連続して上昇するなど、回復基調である。これは、景気回復・株価上昇などを背景に、地価の回復基調が都市圏のみならず全国的に波及したものと捉えている。

 住宅地については、継続する低金利や住宅ローン減税等の政策的支援により、総じて堅調に推移し、上昇の継続または下落幅の縮小がみられた。都心部を中心に、駅前や再開発地域などの供給が少ない地域においては、上昇傾向が一段と強まっており、当社では、駅前再開発事業により更なる発展が期待される横浜駅西口から徒歩6分の『ブランズ横浜』、地下鉄御堂筋線本町駅直結のタワーマンション『ブランズタワー御堂筋本町』などの販売が好調である。

 商業地においては、雇用・所得情勢の改善が続く中で、オフィスの拡張を目的とした移転増加による空室率低下や、国内外からの来街者の増加等による店舗やホテル等の需要増加の傾向が継続している。再開発事業の進展するエリアでは繁華性の向上が見られ、その中でも地価上昇の顕著な銀座では、当社が開発した『東急プラザ銀座』が3月末に開業1周年を迎えるが、街や周辺施設と連携したイベントの実施などにもより、多くの来街者に本施設をご利用いただいている。その他、渋谷駅周辺での3つの再開発事業の推進により、渋谷を中心とした「広域渋谷圏」でのNO.1のポジション確立を目指すとともに、浜松町・竹芝エリアにおいて、約20万平米の大型開発となる(仮称)竹芝地区開発計画を手がけている。

 地方圏においては、下落幅が縮小傾向を継続しているとともに、交通利便性の向上や国内外の観光客が増加しているエリアでは大きく上昇している。グループ会社の東急ステイ㈱では、中長期滞在型ホテル『東急ステイ』が地方へ初進出し、2017年秋以降に札幌、京都、博多において5施設の開業を予定している。また、リゾート地においては、投資が活発化しているニセコエリアでスキー場を中心に事業展開しているほか、2018年夏には新たに『ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄』や、会員権の販売が好調である『東急ハーヴェストクラブ軽井沢&VIALA』が開業予定である。

 今後の地価動向に関しても、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、企業収益の改善や、設備投資への資金流入、資金調達の良好な環境などにより、都心部のオフィス需要や店舗の出店については、継続して堅調な状態が続くとの認識を持っている。

◆野村不動産(株) 代表取締役社長 宮嶋誠一氏

 今回の地価公示では、昨年に引き続き全国の全用途平均で上昇し、住宅地でも9年ぶりに下落から横ばいに転じた。また地方中核都市は全用途で上昇傾向が顕著であった。

 住宅市場に関しては、首都圏における新築分譲マンションの販売価格は高い水準にあり、供給量は低調であるものの、継続する低金利環境や住宅ローン減税等の施策による需要の下支え効果もあり、新築一戸建てや中古住宅を含め、総じて需要は堅調に推移している。東京近郊部や地方中核都市においては、駅周辺再開発等による高度利用地の新規分譲マンションにおいて引き続き価格の上昇がみられ、シニア層や共働き世帯等による需要が旺盛である。当社は中長期経営計画の一環として、首都圏や関西圏に加え、地方中核都市での再開発事業への取組みを積極可しており、街づくりを通じて社会に貢献していく考えである。

 オフィスビル市場に関しては、企業業績が堅調であることから、空室率の低下傾向は継続しており、賃料については新規募集に加え、改定においても引き続き上昇がみられる。商業施設に関しては、店舗やホテル需要の高まりにより、総じて不動産価格の上昇傾向がみられる。物流施設に関しては、首都圏エリアにおいて今後大量供給が予定されているものの、先進的な物流施設への潜在的な需要を背景に、中長期的に堅調な需給状況が続くものと想定される。当社は、オフィスビル、商業施設、物流施設に関しても積極的な展開を継続していく。

 今回の地価公示のトレンドは、最新の不動産取引動向を反映したものとなっており、今後も地価公示については不動産マーケットの中長期的トレンドの重要な指標として注視していく。

◆東京建物(株) 代表取締役 社長執行役員 野村 均氏

 今回発表された地価公示では、昨年に引き続き全用途平均で上昇となった。堅調な住宅需要、オフィス空室率の低下・賃料上昇等による収益性向上および良好な資金調達環境等を背景に、住宅地、商業地等、地価は総じて上昇傾向が続いたものと思われる。

 日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策効果もあり、緩やかな回復基調が継続している。海外の政治経済動向や金融資本市場の影響も懸念されるが、安定的な成長が持続することを期待したい。

 不動産業界においては、賃貸オフィス市場は空室率の低下が続き、賃料水準も引き続き上昇傾向が期待される。分譲住宅市場については、お客様による物件の選別化傾向が強まり、更なる二極化の進行が懸念される。不動産投資市場については、引き続き活発な取引が期待されるが、価格高騰に伴う投資マインドの変化については十分留意していく必要がある。

 経済の先行きについては、不透明感があるものの、当社グループとしては、これまで培ってきたノウハウと革新的なグループシナジーを発揮することによって、ハード面のクオリティだけではなく、上質なソフトやサービスを提供し、社会の成熟化に伴う様々な課題の解決や都市の国際競争力強化に貢献していきたい。

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